③ソフトバンク時代

1999年11月 ソフトバンク・テクノロジー株式会社 入社

1999年9月に退職表明をしてから、過去お世話になった先輩や全国で活躍していた仲の良い同期生にあいさつ回りをしていたところ、私が新人時代に私のインストラクターとしてお世話になった先輩が実は1年前に退職していて当社のCFOをしている事を知りました。
その方にお会いしてお話を聞いていたら、やはり情報革命の幕開けをひしひしと感じ、またその方から「独立自営をする前に、急成長するベンチャー企業で1年でも勉強した方がいい」と説得され、入社に至りました。

結局1年半お世話になりましたが、この期間に学んだ事は過去に学んだ知識や経験と融合し、当社の中で財務経理部長を務めつつ買収担当も経験させていただき、買収業務こそ自分の天職ではないかと考え始めるきっかけを作ってくれました。

また、私が入社した年は折しもネットバブル最盛期で当社がJASDAQ上場を果たした年でもあり、上場直後に入社した私は、愕然とする経験をしました。
それは、上場直前にストックオプションを付与されたほぼ全ての社員が、2000年の行使開始直後に続々と億万長者になっていたという事です。
2000年1月の行使日3日後、行使した株式が売却できるようになると、普段遅刻の常習犯だったような社員までもが朝9時には出社していて、ほぼ全社員のパソコン画面が株式を預けていたイー・トレード証券の取引画面になっていました。
社員のデスクの上には、住宅会社や高級車のパンフレットが並び、無事に株式を売却した社員は続々と退職していきました。
そりゃそうです、1年前に入社して最小限のストックオプションしか付与されていない社員ですら、約1億2000万円の個人資産を手にしたのですから。
まさに、ネットバブルを目の当たりにしました。
そしてその時、ストックオプションの功罪を強く感じました。

広いオフィスフロアでただ一人億万長者ではない自分に、疎外感も覚えました。

 

 

2001年2月 ソフトバンク・フロンティア証券(現SBI証券) 入社

私は、前職でもっと長期間働いてみようという気持ちがありながら、やはりもう30歳を超え31歳の誕生日を迎える前に人生の方向を決断をしなければと焦っていました。
自分の周りでネットバブルのミラクルが起きていた事も、心を浮き立たせました。
そして、また独立自営の夢がもやもやと頭をもたげていたとき、前職へと私を導いた方からまた新たな道を示唆されました。
それが、当社への転職です。
その方は当社の代表者として一足先に転職していたのです。

当社は、M&Aサポートと企業の株式による資金調達サポートに特化したブティック型証券でした。
それも、当社に転職する大きな動機となりました。
まさに、自分の天職ではないかと思われるビジネスが目の前で展開されていたのです。
ただ、すでに独立自営を強く意識していた私は、当社の上場までお手伝いし、その後退職させていただくという条件付きでの転職となりました。

2001年5月末、無事に上場承認が下りたときに退職意向を表明し、6月末に退職しました。そして同年8月に当社は無事上場を果たしました。
在籍期間は、たったの5か月弱でしたが、企業買収の当事者ではなくアドバイザーとしての業務について、学ぶ事ができました。