⑤IBS(後半)

2011年6月 株式会社IBS 閉鎖

ご周知のとおり、2008年のリーマンショックを機に、日本の景気も急激に冷え込んでいく事となりました。
M&Aの事業はすぐに冷え込むという状況ではありませんでしたが、リーマンショックの際にまさにリーマンブラザーズ証券が組成した不動産ファンドに対する資金拠出サポートをしていたのが、当社に致命的な衝撃を与えました。
当社の資金のみならず、当社の大切な取引先の資金までもリーマンブラザーズ証券の不動産ファンドへ拠出しておりましたが、リーマンショック直後にリーマンブラザーズ証券の資金は凍結、不動産ファンドも身動きが取れない中、不動産価格は暴落し、そのエクイティ部分に投資していた当社及び当社取引先資金は、瞬間にして吹っ飛んでしまいました。
しかも、少額ではなく当社の屋台骨をも吹き飛ばす規模の資金でした。

リーマンショック後3年近い間、何とか屋台骨立て直しのために奔走致しましたが、時が過ぎるに連れて本業のM&A事業も冷え込みを見せ、最後まで守るべき社員の給与支払いも厳しくなるほど日々の事業運営に破綻を来していました。
当然、自らの給与など出るはずもなく、社員を削減し、オフィスを移転し、様々なコストをカットしていきましたが、それでも運営に行き詰まる状況となりました。
ついに、2011年6月、当社閉鎖の決断をせざるを得なくなりました。
設立から9年と12か月目で、設立10年を迎える直前でした。
当時は絶望の真っただ中、これで自分の人生も終わらせるしかないと思いつめました。

そんな時、私の心を強く支えてくれたのが、当時付き合っていた女性で、現在の妻でした。
私が自ら命を絶たないよう、常に見守っていてくれました。
来る日も来る日も貧乏生活、その日の生活費にも困り、3玉100円で買えた冷凍うどんをとてもありがたく感じていました。
金の切れ目が縁の切れ目とばかりに私を相手にしなくなる方が続出する中、いつも今の妻が横で支えていてくれました。
そんな妻と私の生活を支えるため、個人事業者としてM&Aアドバイザリー事業だけは継続していきました。

当時は、会社組織でもない私の事業を、IBS運営時代から手伝ってくれていた事務職社員も付いてきてくれて、私の事業を管理面で助けてくれていました。
その社員は、今も管理部長として勤め続けています。