第1回改憲論議 憲法は改正すべき?

皆さんは、昨日の参議院選挙に投票されましたか?
そして、皆さんは、憲法を改正すべきだと思いますか?

昨日、第24回参院選の投開票が行われて、参議院議員の改憲勢力が参議院全体の3分の2を越えたそうです。
この数字は大切な数字で、参議院で憲法改正「発議」に必要な数を超えて、憲法改正が国会の議題に正式に上る事ができるようになったという事です。

ご周知のとおり、衆議院と参議院、「それぞれ」(合計ではなく)、「総議員」(出席議員ではなく)の3分の2の賛成があって、初めて「発議」ができるようになります。
そして、2014年12月14日に行われた衆議院選挙において、既に衆議院では改憲勢力が3分の2を超えています。
つまり、日本国憲法が制定されて以来初めて、衆参両院において改憲勢力が3分の2を超える事になったという、歴史的な選挙、歴史的な日だったのです。

もちろん、一定数以上の改憲勢力が両院を占めたからと言ってすぐに改憲できるわけでもないし、改憲原案発議をするにも事前に憲法審査会で議論されて過半数の賛成が得られた原案のみが発議可能となります。
また、発議が衆参両議員で賛成となっても、その後に最もハードルの高い「国民投票」において、「有効投票総数」の過半数の賛成が必要となります。
ただ、自民党を核とした改憲勢力が衆参両院の3分の2以上の議席を確保した以上、早晩改憲議論が活発化し、近い将来改正発議が通る可能性が高いと考えられます。
そうしますと、改憲すべきか否かの判断は、国民投票、つまり我々自身に委ねられるのです。

会見するか否か、その決断を委ねられる我々日本国民は、果たして日本国憲法とはどんな経緯で誰が作ったのか、知っているでしょうか?
日本国憲法を、じっくり読んだ事があるでしょうか?
日本国憲法の各条文に対して、自分の意見を持っているでしょうか?

かく言う私も、お恥ずかしいながら、日本国憲法を最後に目を通した日がいつだったか覚えていませんし、よく議論される条文以外は何がどんな順番で記載されているのかすら全く覚えていません。

そんなわけで、皆さん、改憲に関する国民投票が行われるその日までに、日本国憲法についてご一緒にじっくり勉強して、自分の意見を作り上げませんか?
今後、不定期ではありますが、日本国憲法の改憲に関わりそうな条文について当ブログにて取り上げ、条文の意味を理解し、多くの方々の意見をご紹介してまいりたいと存じます。

「なぜ、改憲について考えるなんて面倒な事をしなければならないのか?」

それは、日本国憲法が、私たちの生活に一番影響を与える可能性のある、日本の最高法規だからです。
今や当たり前で考えもしない国民主権や国民の権利や義務、基本的人権などは、全て日本国憲法で保障されています。
もし、これらがちゃんと最高法規で保障されていなければ、どこかの独裁国家のように、私たちの人権を蹂躙されても文句を言えないような社会にだってなりうるのですから。
「日本政府は、今更この確立された法令体系を後退させるような事はあり得ないよ」と、漠然とした安心感の上に胡坐をかいているわけにはいきません。
私たちの生死をも含む基本的人権へのリスクは、ある日突然やってくるのではなく、ヒタヒタと静かに気付かないようにやってくるのです。

ご参考までに、私は改憲派か改憲反対派かというと、「制定派」です。
つまり、現行日本国憲法は終了し、新たな日本国憲法を制定したい、と考えています。
もちろん、現行日本国憲法の内容を全て変更したいという意味ではなく、むしろ一部疑問に思うところを除いて全てそのままで問題ないと考えています。

では、何故「改憲」ではなく「制定」なのかというと、現行日本国憲法が制定されるまでの経緯が気に入らなかったり、草案を作ったのが日本人ではない事が気に入らなかったりするからです。
ちょっと学んだ事がある方ならご存知かと思いますが、現行日本国憲法は、敗戦時に喧噪の中で戦勝国アメリカがGHQの民生局内において英文で作成したものなのです。
つまり、そもそもが日本国民によって承認されるという手続きをすっ飛ばして、あたかも日本人の手によって作られたがごとく体裁をとって存在するものなのです。

まあ、日本国憲法の制定経緯はともかく、内容的にはほぼ素晴らしいものなのだから制定ではなく改憲でもいいじゃないかと思う節もあるのですが、これは全く気分的なものでしかありません。
つまり、最高法規である現行日本国憲法がアメリカ人の手によって半ば押し付けられたものであるがために、何となく今でも敗戦国であり、今でもアメリカの占領下にあり、今でもアメリカの属国であるかのような気分になってしまうのです。

もう一つ、日本国憲法を新たに制定するにあたって「改正」以前に「修正」しておきたい点もいくつかありますよね。
例えば、第1章に天皇制に関する条文が並んでいますが、今や天皇陛下が日本の政治を動かす時代は遠い昔の話となりました。
もっと優先順位の高いもの、つまり国民の為の憲法なのですから、国民の権利と義務を先頭に持ってくるべきかと思います。
また、私たちの生命の危険に隣接する「国防」に関する記述は、戦争を放棄するんだから要らないとばかりに、第9条を除いてはその記述がありません。
だから、事実上軍隊として存在する自衛隊や、日米安全保障条約において保障されたアメリカによる国防支援については、多くの矛盾を生んでいます。

衆参両院において、改憲勢力が3分の2を超える事になったという歴史的な日を迎えた今、まさに憲法について考える良い機会ではないでしょうか。