本当に欲しいもの

あなたは、今何か欲しいものがありますか?

それって、本当に欲しいものでしょうか。

環境が変わっても、欲しいものでしょうか。

 

もともと、僕の子供時代はずっと貧乏でした。

ですから、お金持ちっぽいモノやサービスに、ずっと憧れていました。

ブランド品、高級車、豪邸、別荘、クルーザー、ヘリ、ジェット機・・・

高級車  豪邸  クルーザー  ヘリ  ジェット機

平日夜は、料亭や高級レストランでご飯を食べ、銀座クラブで遊ぶ。

休日は、世界遺産を見にマイジェットで海外へ旅行し、ラスベガスやマカオでカジノを楽しみ、美しいビーチでくつろぐ。

世界遺産  ラスベガス  ビーチ

これこそお金持ち、これこそ成功者のやることだ、なんて思っていました。

 

生まれて初めて、自らの事業に成功しかけたとき、まさにこの成功者の行動を歩もうとする自分がいました。

もっともっと成功して、早くジェット機が欲しいと思っていました。

でも、心のどこかで「本当にこれでいいのかな?」とも、思っていました。

そして、事業に失敗しました。

そうしたら、お金持ちっぽいモノやサービスは、全て「コストばかりかかって、リターンが少ないモノ」と思えてきて、真っ先に全て切り捨てていくべきものに変貌しました。

 

生きていく上で本当に大切なもの、環境が変わっても欲しいもの、それは何かを考えるようになりました。

 

気に入る服は、近所のイトーヨーカ堂やユニクロに行けば、安くて良い服が沢山あります。

車は生活していく上で必要ですが、リースでいいし、燃費が良いディーゼル車やエコカーが良いと思うようになりました。

豪邸も別荘も、一円の財産も生まないどころか、金食い虫です。

賃貸マンションに住めれば、十分ですね。

固定した場所に別荘を持つより、いろんな地域の旅館へ泊まる方がよっぽど有意義で低コストです。

クルーザーやヘリやジェット機は、それでビジネスをするなら別ですが、遊びの為に持つなんて、愚の骨頂だと思うようになりました。

だって、遊びで乗りたいなら、いくらでも遊ぶ時だけ借りられるのですから。

持てば、合計したらとてつもない額になる、ランニングコストをかけなければなりません。

 

逆に、心境が変わってから「欲しくなったもの」はというと・・・。

 

我ながら驚いたのは、まずブルドーザーでした。

ブルドーザー

ホテルを運営するようになって、冬に毎日雪かきをするようになって、「ブルがあれば、どんなに楽だろう」と思うようになりました。

そして、ブルドーザーのパンフレットを見て、うっとりとする自分がいました。

「これがあれば、自分も社員も、大変な雪かき作業から解放されるんだなぁ・・・」と。

残念ながら、安いものではないし、苦労と体力を惜しまなければいらないものなので、今はまだ、購入していません。

 

次に、「自分で調理する、社員食堂」でした。

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皆さん、ランチにいくらのお金をかけていますか?

ランチを食べない日は、ないですよね。毎日の事ですから、何気にお金がかかります。

例えば、毎日800円かけているランチを250円で済ます事ができれば、1日あたり550円のコストダウンとなります。

社員食堂を使う社員が5人いたとしたら、1日2,750円、1か月21営業日で57,750円、1年12か月で693,000円のコストダウンになります。

もちろん、自分だけの財布のお話ではないですが、みんなが得をします。

自ら食事を作りますから、調理の腕も上がりますし、温かい出来立てご飯を食べることができます。

何よりも、社員同士で協力しながらご飯を作る作業、出来たご飯を楽しい会話と共に食べる時間が、とっても大切なものと感じます。

そして、業務時間終了後も、社員食堂で社員や仲間とお酒を酌み交わしてくつろぎます。

言うまでもなく、居酒屋でお酒を飲むより、ずっと安く済みます。

社員食堂ができてから、外でお酒を飲む機会がめっきり減りましたが、このコスト削減は計り知れません。

今では、高いお金を出して居酒屋で飲むのは、とってももったいない事に思えてきます。

もっとも、古くて賃料の安いオフィスを借りる事が出来たからこそ、実現できた社員食堂ですが。

 

あとは、趣味の「釣り道具」でしょうか。

つり

釣りは趣味ですが、実益のあるところがとっても好きなんです。

私の釣りは、釣ったらリリースするルアーフィッシングや、食べられないヘラブナ釣りなどの釣り種はしません。

お金をかける→釣りに行き釣果を得る→釣った魚を捌いて食べる、これが私の釣りです。

2016-06-06 12.50.53-2  あぶり

釣りに行くたびに釣り船代がかかりますが、オカッパリの釣りと違って、船長さんが「釣れるポイント」へ連れて行ってくれます。

ですから、魚の上代(お店で売っている価格)で考えると、釣り船代や交通費を上回る釣果を得る事ができるのです。

釣った魚は捌いて、社員食堂で社員や仲間に振る舞ったり、自宅で妻と楽しんだり、それでも余る分は自分や妻の両親へ干物にして送ったりします。

魚釣りは、釣って楽しく、経済的には少し儲かり、食して美味、健康によく、調理の腕も上がる、良い事ばかりです。

 

他に、今、心から欲しいモノやサービス、実は全て欲しいと思っても本当に欲しいいとは思えないものばかりなので、特にありません。

お金を出して買わなければならないものは、生きていく上で必要なものだけで、十分な気がします。

今、心から欲しいものは、「様々な知識と、経験、技量といったもの」でしょうか。

お金を出して買うモノやサービスではなく、自らの苦労や努力で直接的に手に入れるものこそ、人生で最も大切なものなのですね。

欲しいものを手に入れるための、苦労と努力、これからも続けていきたいと思います。