Amazonにて、購入しました。
最近出たばかりの、新作です。
M&Aアドバイザリー事業をしていますと、色々な方から「企業の価値って、どうやって決まるの?」という質問を受けます。
まあ、当たり前のお話ですが、企業にも財産があって負債があって、その差し引きした余った部分(純資産と言いますが)が「静止した状態」での企業の価値ですよね。
という事は、「企業の財産状態を見たら、誰でもわかるじゃん」って話となります。
ところがどっこい、そうは問屋が卸しません。
企業の財産リストに記載されている財産価格は、原則は「取得原価主義」といって購入した際の価格なので、今の価格ではありません。
また、減価償却している資産も実勢価格とは違うでしょうし、相場のある財産(不動産など)はその時の価格を調べなおす必要もあります。
過去の経験上、ちゃんと資産を調べますと、財産リストに記載されている資産を現在価格に修正しますと、増える事より減る事の方が多いかなぁ、と思います。
一方で、負債の方は負債のリストに記載漏れがあって実は新たな負債が発見されるという事はありますが、既にない負債が記載されているという事は少ないようです。
したがって、ちゃんと企業の財産と負債を調べますと、差し引きの純資産は増える事より減る事の方が多いんですよね。
さらには、企業には働く人がいて、働く場所があって、物やサービスを作ったり仕入れたり販売したりして、常に動いているのが当然ですから、「静止」していないですね。
ですから、常に財産状態は変化していきます。
さらにはさらには、もう少し長い目で見ますと、ある年の財産状況とそれから1年後、2年後、3年後の財産状況は、企業活動をしていれば変わっていきますね。
トータルで儲かっている会社は財産が増えていきますし、損ばかりしている会社は財産は減っていきます。
皆さん、価値が上がると分かっているものは、今の価格より少しだけ高く買っても結果得をすればいいやって思いませんか。
逆に、価値が下がると分かっているものは、今の価格で買うのはもったいないって思いますよね。
企業も同じで、過去にずっと儲かっている会社は今後も儲け続けるかもしれず、純資産より高く買っても結果得をするかもしれません。
その逆も可なり、です。
経済環境をはじめとした様々な外部の環境が変わる事により、これまで儲かってきた会社が損するようになるかもしれませんし、その逆もあります。
これ以上説明すると眠たくなるでしょうからこのへんで止めておきますが、実はまだまだ企業価値を判定するための重要な要素があり、簡単に「この会社は、〇〇円です」とは言えないんです。
不思議な事に、様々ある企業価値判断要素の重要性も、時世によって変化していきます。
したがって、常に最新の企業価値判断の指針をもって、その判断力を研ぎ澄ますためには、勉強を続けるほかありません。
そんなわけで、この書籍ご購入~、となります。
企業価値判断について興味を持った方が片っ端から勉強されると、私は商売あがったりの可能性もあります。
勉強しなくて結構ですから、何なりと私めまでお問合せくださいね~。